よくある質問



パートナーが性病に罹って、自分も診てもらうようにいわれたのですが?

  女性も男性も、パートナーが「性病」と診断された場合には、 自覚症状が有っても無くても、自分も「性病にかかっている」(罹っている可能性が極めて高い)と考えなけれ ばなりません。
 パートナーが貴方以外と性行為をしていないのなら、貴方がパートナーに「性病」をうつしたと考えなければ なりません(パートナーとは別の人とのセックスが大分前であったとしても)。逆に、貴方がそのパートナー 以外と性行為をした経験がないのなら、パートナーから貴方が「性病」をうつされた可能性があるとしか考えられません。
 出来るだけ早く泌尿器科専門医を受診し、検査と治療を受けて下さい。受診時は、パートナーが病院(医院)で何という 病気と診断されたかを聞いて、それを医師に伝えた方が、適切な治療を早く受けることが出来ます。例えば、淋病、クラミジア、 尖圭コンジローマ、ヘルペス、トリコモナスなど、はっきり聞いておいて下さい。 女性では性行為とは関係なくカンジダやトリコモナスに罹っていることがあり、性行為により女性から男性に うつることがあります。


包茎の手術を受けたいのですが?

  包茎といっても、手術が必要な場合と手術の必要がない場合があります。包茎には、 「真性包茎」「仮性包茎」があります。「真性包茎」は包皮を引っ張っても亀頭部を露出することが出来ない 場合ですが、実際にはそれ程多くはありません。思春期になっても真性包茎だと、手術が必要ですがこの場合に は健康保険が使用できます。これに対して、「仮性包茎」は、包皮が長くて普段は亀頭部が隠れているが、包皮を 引っ張ると亀頭部を完全に露出することができる場合です。「包茎で悩んでいる人」の多くは仮性包茎ですが、 この場合には手術の必要はありません。それでも手術を希望される場合には、健康保険の適応外となります。
 ただ、仮性包茎でも、包皮口(出口)が狭くて、包皮を脱転したままにしておくと、包皮口部が陰茎を締め付けて 包皮がむくんでしまい、包皮を元に戻せない状態になってしまうことがあります。これを「嵌頓包茎」といいます。 この場合は、仮性包茎であっても手術の適応となり、健康保険で治療ができます。
 一度、泌尿器科専門医の診察を受けて、相談してみてください。  また、「手術の必要がない仮性包茎の人」でも注意してもらいたいのは、包皮の内側、亀頭部を常に清潔にして おくということです。診察時に診ると、恥垢が溜まったままの人も時に見かけます。風呂に入った時には、包皮の 外側だけでなく内側も良く洗っておくのが「男性としてのエチケット」です。


膀胱炎を繰り返すのですが?

  膀胱炎には、頻尿、排尿痛、血尿、尿混濁、残尿感などの症状が急に出現する、 急性膀胱炎と、目立った症状がほとんど無い、慢性膀胱炎があります。
  「膀胱炎を繰り返す」という場合、単に急性膀胱炎を 繰り返している場合と、尿路にほかの病気、例えば前立腺肥大症、前立腺癌、膀胱癌、神経因性膀胱、 膀胱瘤、膀胱結石などあって、急性膀胱炎を起こし易くなっている場合や、すでに慢性膀胱炎を 起こしており急性増悪を繰り返している場合があります。
  急性膀胱炎の場合は、適切な抗生剤や抗菌剤を正しく服用する ことにより、多くは2-3日で症状が改善します。しかし、中には症状が改善しない場合や、 症状が消えても尿混濁が続く場合があります。 起炎菌に薬が合わない場合や、薬を正しく服用しなかった場合が考えられるので、 治療は中途半端にしないでしっかりと治すことが大切です。
  また、女性で性行為の後に膀胱炎を起こしやすい場合は、膣炎による感染性の 帯下(おりもの)が原因となっていることがあるので、普段と異なる"おりもの が多くなっている場合には婦人科の診察を受けることを勧めます。 また、体調が良くない時は性行為を控え、性行為の後には早めに排尿するのも良いといわれています。
  細菌が膀胱に入ると必ず膀胱炎を起こすわけではありません。 身体の抵抗力(免疫力)が弱っている状態で細菌に入られると、膀胱炎に なってしまうのです。 何の病気もそうですが、疲労、ストレス、睡眠不足、風邪、下痢などで体調が優れない時は、 要注意です。服薬以外の注意点としては、アルコールや香辛料の強い(激辛)食事をひかえ、 過労を避けて睡眠を十分にとり、下腹部を冷やさず、体調を整えることが大切です。
  それでも膀胱炎を繰り返す場合、特に中年以降の場合は、前立腺肥大症、前立腺癌、膀胱癌、 神経因性膀胱、膀胱瘤、膀胱結石、尿道狭窄などの基礎疾患が隠れている場合があるので、 泌尿器科専門医を受診して下さい。超音波検査、レントゲン検査や内視鏡検査などが必要です。
  一方、頻尿、残尿感、下腹部不快感などの「膀胱炎症状」があるのに、尿検査を行っても「異常なし」 といわれることがあります。更年期からそれ以降の中高年の女性に多く、内視鏡で見ると膀胱の 出口付近から尿道の粘膜が浮腫状になっています。このような粘膜の変化が起こると、細菌や膿尿が なくても、「冷え」や「体調不良」などで、頻尿、残尿感、排尿痛、下腹部不快感などの膀胱炎症状が 出現します。更年期における自律神経のバランスのくずれも関係することがあり、この場合は、 抗生剤や抗菌剤では症状の改善は少なく、消炎剤、抗コリン剤、安定剤、抗うつ剤などが必要と なります。



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